ペトリコール

すきなことだけ

きらきらした星だけを広げて

 

悲しみや苦しみ、そんなものは何もかも手放して、忘れてしまって構わない。きらきらした星だけを広げ、星空を眺めるように幸福に浸っていてほしい。その星々のひとつに、わたしとの記憶もあったら嬉しいなと思う。

 

最近読んだ本の中にあった言葉。この言葉を読んだ時、真っ先に好きなアイドルのことを思った。

 

 

にのみやくんを初めて目の前で見た時、光ってると思った。そんなの、在り来りな言葉だけれど、それでも、真っ直ぐに光っていると思った。10代の頃。友達の家でドラマを見ていたら、キラキラと眩しくてかっこいい男の人が出ていた。とにかく眩しくて仕方なかったのを覚えている。にのみやくんはそんな人だった。出会ってから、ずっと眩しい。ステージに立つ人は光るのだと、にのみやくんを通して知った。

 

 

学校は、私にとって特別楽しい場所ではなかった。毎日の繰り返し。それでも、嵐を好きになって出来た友人が家に呼んでくれて、一緒にライブDVDを見たことがわたしにとっての宝物の記憶として残っている。カッコイイね、楽しいねって2人で笑いあったこと。小さな部屋で、一緒にCDを流して語り合ったこと。芸能人が好きだなんて、そんな自分の好みを知られることが怖くて、口にするのが恥ずかしくて出来なかったけれど、家に帰って「わたし、嵐が好きなの」と母に打ち明けたことを忘れない。誕生日プレゼントに、とDVDを買ってもらったこと。擦り切れるくらい見て、泣いて、笑って、抱きしめた日のこと。好きは人生を彩ると、にのみやくんを通して知った。

 

 

仕事ってなんでこんなにしんどいんだろうね。そうやって声に出して呟いた日のことを覚えている。入社して直ぐに、1年後の自分に手紙を書くという機会が訪れた。正直、仕事はあんまり上手くいかなかった。病気にもなったし、吐き気が襲ってきてトイレに駆け込んだこともあった。そんなこんなで2年目を迎え、手紙を見返した時に飛び込んできたのは「ストレスを溜めないように。お金を貯めることを頑張ってください。」の文字。あまりにも好きなアイドルが人生にとって大きい存在であることを表していて、思わず笑って、泣いたこと。ラジオで「自分しかお疲れ様って言ってあげられない」と語っていたのを聞いて、わたしの心の支えになったこと。もう何もかもダメだとしても、自分だけは自分の味方でいていいんだと、にのみやくんを通して知った。

 

 

最近、ある映画を見に行った時、アイドルがペンライトで光る会場を見て「みんなが1個1個の星みたい」と言っていた。初めてドームでのコンサートに足を運んだ時、会場の隅から隅まで光るペンライトを見て、好きが光っていると思ったのを覚えている。私たちは星みたいに光ることが出来るらしい。けれど私はアイドルのことも星みたいだと思っている。「一番星の生まれ変わり」というフレーズがアイドルのファンの中で飛び交うようになったように、みんなが自分の好きなアイドルを一番星として見ている。わたしも例外ではない。星みたいなアイドルと、星のように光ることが出来る私たち。それが繋がって、好きという巨大なエネルギーになって輝くのがコンサートという場だと、にのみやくんを通して知った。

 

 

「もう、って思うか、まだ、って思うかで人生は180度変わる」という言葉がテレビから聞こえてきて、ああにのみやくんは「まだ」を繰り返してここまで来たんだろうなあとぼんやりと思った。不幸を数えるような生き方をしてきた私を支える幸福にはにのみやくんがいて、道が沢山ある時は立ち止まってにのみやくんならどうするんだろうを考えて、そうやって生きてきたこと。心の中心にいる人。幸せを願える人がいるってうれしいことだなあと思う。わたしたちの大好きも、かわいいも、かっこいいも、全部燃料にして燃やして生き続けていて欲しい。にのみやくんへの気持ち、緩やかに変化してきたけれど、それでも変わらないものは好きの気持ちで、ずっと幸せでいて欲しくて、健康でいて欲しい。好きの気持ちが続くと、好きは大きなことというより自然なことになると、にのみやくんを通して知った。

 

 

好きになって、もう何度目かの誕生日を迎えている。40歳ってどんな感じなんだろう。私にとってはまだまだ先で、とっても大人で、手が届かない。かわいい、とか愛おしい、といった気持ちをもう呟くのもあまり良くないかもしれないと最近よく思う。それくらい大人の歳だ。それでもにのみやくんを通して知ったのは、ずっとかわいい、愛おしい、ずっと眩しいという事だ。アイドルって凄い。ダンスが上手いとか、歌が美しいとか、それだけじゃなくて、光をくれて、大丈夫をくれて、思い出をくれる存在。人生を彩るということ。毎日が光ること。

 

 

「先のことは分からないけれど、またこれからの1年もにのみやくんのことが大好きで、きっと来年40歳のお祝いをここでしているのだろう。」と1年前のブログに書いた。今年もお祝いできて嬉しいね、わたし。新しい星に立って、もう随分経つけれど、好きの気持ちも元気でいてくれますようにという祈る気持ちも絶えることなく続いている。また1年この想いが続くんだろうなって思うと、心がきらきらするから、やっぱり好きは光るし人生を彩るんだなと思う。そしてこれからもにのみやくんを通して沢山のことを知っていきたい。沢山の感情を手にしていきたい。世の中は、悲しいことも苦しいことも沢山ある。けれど、キラキラした星を広げて生きていて欲しい。そして、キラキラと輝いていて欲しい。いつかまたステージから星のように見えるよう、光を照らすから。そこで思い出が出来たら嬉しいなと夢見て。そして大好きの想いを込めて。

 

40歳のお誕生日おめでとうございます!

来年もまた健康で、この日を迎えられますように。